現在、ME室は17名の臨床工学技士で構成されており、院内の様々な場所で業務を行っています。医療技術の進歩に伴い、医療機器も高度化・複雑化する中、機械の面から患者様をサポートすることで、医師・看護師をはじめとした多くの医療スタッフと共に、安全な医療の提供に努めています。最近では2022年3月に当院で高気圧酸素治療が開始されるなど、当院での臨床工学技士の活躍の場は日々拡大しています。
手術室業務
手術室には麻酔器や電気メスなど、手術に必要不可欠な医療機器が数多くあります。それらの機器の操作・保守管理や術中のトラブル対応を行うことで、安全かつ円滑に手術が進められるよう努めています。また、手術支援ロボットの導入により、臨床工学技士がチームの一員となり、医師・看護師とのコミュニケーションを大切にしながら業務を行っています。
- 麻酔器管理
- 手術室ME機器管理
- ロボット支援手術サポート業務(センハンス・ROSA Knee)
- 手術直接介助業務
- 術中神経モニタリング
- 手術ナビゲーション業務(耳鼻科・脳神経外科)
内視鏡業務
内視鏡業務では臨床工学技士が常勤で2名配属されています。検査だけでなく、EMRやESDなどの治療の介助に多く携わることができるのが当院での内視鏡業務の特徴です。また、手術室の症例業務も行っています。
- カメラ、機器類、物品の保守点検
- カメラ洗浄
検査
- 上部・下部消化管内視鏡検査(GIS・CS)
- 超音波内視鏡検査(EUS)
- 内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)
治療
- 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)
- 大腸ポリペクトミー(EMR)
- 食道・胃静脈瘤治療(EVL・EIS)
- 内視鏡的止血術 他
血管内治療業務
血管内治療業務では、医師が検査・治療を円滑に進めることができるよう、使用物品の準備や必要時の機器の操作、清潔野での介助等を行っています。2021年より冠動脈治療ではローターブレーターでの治療も開始されるようになりました。さらに、日本心血管インターベンション治療学会(CVIT)が定める認定資格(ITE)取得者が2名いるなど、専門的な知識を身につけた臨床工学技士もいます。
循環器内科
- 冠動脈造影検査(CAG)
- 冠動脈インターベンション(PCI)
- 末梢血管カテーテル治療(EVT)
- ペースメーカー植え込み・ジェネレーター交換
- アブレーション
脳神経外科
- 脳血管検査造影(DSA)
- 頸動脈ステント留置術(CAS)
- コイル塞栓
- 血栓回収
腎臓内科
- シャント造影
- 透析シャント拡張術(シャントPTA)
透析室業務
透析装置は30台設置しています。臨床工学技士はプライミング、穿刺、機器操作、治療中の観察、返血、抜針も行っています。また、ガイドラインに準じた水質管理、透析装置の保守管理及び点検も行っています。
血漿交換療法(PE)、血漿吸着療法(PA)、血球成分除去療法(CAP)、腹水濾過濃縮再静注療法(CART)など臨床工学技士が中心となり様々な血液浄化療法も行っています。
医師、看護師とカンファレンスを通して情報共有し、治療方針等の見直しを図ることで患者様に安全、安心、最適な治療を共有できるように日々努めています。
- 穿刺、機器操作、治療中の観察、返血操作、抜針
- 透析液清浄化ガイドラインに準じた水質管理
- ダイアライザー等の物品管理
- 透析装置の保守管理及び点検業務
その他の業務
ペースメーカー業務関連では、米国不整脈学会関連団体が実施している国際的な試験IBHREに合格した臨床工学技士が1名います。他にも認定資格等取得している臨床工学技士も多数いるなど、積極的な資格の取得も行っています。
- 中央機器管理
- 高気圧酸素治療
- ペースメーカー管理(外来チェック、遠隔モニタリング)
- 補助循環(IABP・PCPS)
- 結石破砕(ESWL)
- 持続的血液濾過透析(CHDF)
- 血漿交換療法(PE)
- 人工呼吸器管理 他