臨床検査科
病院で行われる様々な検査の内、心電図や超音波検査などに代表される「生理学的検査」と血液や尿、細胞などを検査する「検体検査」を業務としています。日々高度化していく医療技術に対応していけるように研修会・勉強会に積極的に参加し知識・技術習得に努め、専門知識を身につけた認定資格を持つスタッフが多数在籍しています。そのうえで、「チーム医療」にも貢献するべく他部門との連携を密にし、患者さんのためのより良い医療を目指しています。また当院は「救命救急センター」を併設しており、その診療支援のために24時間体制で検査技師が常駐しています。
臨床検査科理念
院内で検査を行うことの意義を充分に理解し、その機動性を生かした検査業務を第一と考える。
臨床検査科人員構成
臨床検査技師 | 31名(男性11名、女性19名、パート1名) |
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臨床検査科所属看護師 | 3名 |
検査助手 | 1名 |
システムの概要
電子カルテ | EGMAIN-GX |
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臨床検査システム | iLIS |
細菌検査システム | SysmexCNA |
生理検査システム | NEXUS |
輸血検査システム | BTD X2 |
病理検査システム | WebPath |
採血管準備システム | BC・ROBO-8000 |
業務内容
生化学検査
血液検体を遠心分離して得られる液体成分である、血清や血漿、および尿、胸水、腹水、髄液などの検体を検査します。測定する項目は多岐に渡り、炎症の度合い、肝機能、腎機能、糖尿病検査、脂質検査など様々な臓器や病態についての情報を得ることが出来、病気の診断や治療に役立てています。多項目を同時測定可能な自動分析装置を使用して正確で迅速な検査結果の報告に努めています。
免疫血清学検査
生化学検査と同じ血清や血漿を自動分析装置で検査します。肝炎ウイルス、AIDSウイルス、梅毒、腫瘍マーカー、各種ホルモンなどを検査しています。
血液学検査
貧血や炎症などを知るために重要な血球数算定(白血球数、赤血球数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、血小板数)、造血能を反映する網状赤血球比率、細胞の形態に異常がないかを観察する白血球分類、血液疾患が疑われたときに重要な骨髄検査、細胞の種類を知るための特殊染色などの検査を行っています。また、血液内科医師と血液疾患・骨髄疾患の症例カンファレンスを週に1度行っています。
凝固検査
血液が固まるために必要な凝固因子の働きを調べ、血液の固まりやすさを知る検査です。また、ワーファリンコントロールの指標としての検査でもあります。
一般検査
一般検査では尿、便、体腔液(胸水、腹水、関節液など)の検査を行っています。尿検査は尿中の成分(蛋白質、潜血、糖など)を測定することで、腎臓、膀胱の病態や糖尿病などの疾患が分かります。便検査は消化器からの出血の有無や、ノロウイルス、寄生虫などの感染を調べます。体腔液検査は顕微鏡を用いて細胞や結晶を観察することで、炎症や癌などの異常を知る事ができます。
細菌検査
血液・尿・便・喀痰など様々な材料から、感染症の原因微生物を検出しています。基本的に培養検査・感受性検査等は外部委託していますが、顕微鏡的検査は院内で行っています。血液培養陽性検体、髄液検体、その他緊急を要する検体の処理・報告は迅速に行い臨床との連携に努めています。近年では、遺伝子検査装置の導入により遺伝子検査も行っています。
また、細菌検査を担当する技師は感染制御チーム(ICT)、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)に所属しており、医師、看護師、薬剤師とともに院内ラウンド、症例ラウンドなどの業務も行っています。
また、細菌検査を担当する技師は感染制御チーム(ICT)、抗菌薬適正使用支援チーム(AST)に所属しており、医師、看護師、薬剤師とともに院内ラウンド、症例ラウンドなどの業務も行っています。
輸血関連検査・血液製剤管理業務
血液型や不規則抗体を検査しています。輸血が必要な場合の交差適合試験を行います。各種輸血用の血液製剤、アルブミン製剤、患者様自身から採血された自己血の管理も行っています。
病理学検査
内視鏡や手術によって提出された患者様の組織、臓器を顕微鏡で観察するための標本を作製し、病理診断科医師が診断します。また、尿や喀痰などの細胞を調べ、悪性細胞などが無いかを観察する細胞診検査も行っています。死体解剖保存法に基づき、不幸にして亡くなられた患者様の病気の状態や治療効果を判定する目的で病理解剖も行っています。
生理機能検査
生理機能検査は身体を対象に行う検査であります。心電図、肺機能、動脈硬化、脳波、神経伝導検査などを行っています。超音波検査として、腹部、心臓、乳腺、表在、各部血管の検査を行っています。
耳鼻咽喉科検査
耳鼻科領域検査として聴力、鼻の通り具合、平衡感覚などを検査しています。
泌尿器科検査
ウロダイナミクス検査で尿をどのくらい貯められるか等の膀胱の働きや尿道の圧力等を調べる検査を行っています。
中央採血
血液検査に詳しい職種である検査技師と採血技術に長けた看護師が連携し中央採血室を運営しています。
感染に対する標準予防策を順守し清潔で安心な採血業務を行っています。
当院では採血の待ち時間減少と省力化および人為的ミスを無くすために採血管準備システムを導入しています。
患者さまが採血室に到着され、スケジュール表の患者番号を読み取ることで医師が依頼した項目用の採血管に自動的にバーコードラベルが貼られて発行されます。
感染に対する標準予防策を順守し清潔で安心な採血業務を行っています。
当院では採血の待ち時間減少と省力化および人為的ミスを無くすために採血管準備システムを導入しています。
患者さまが採血室に到着され、スケジュール表の患者番号を読み取ることで医師が依頼した項目用の採血管に自動的にバーコードラベルが貼られて発行されます。
認定資格取得状況
- 認定輸血検査技師
- 認定血液検査技師
- 認定病理検査技師
- 認定超音波検査士(消化器領域)
- 認定超音波検査士(循環器領域)
- 認定超音波検査士(体表臓器領域)
- 二級臨床検査士(血液学)
- 二級臨床検査士(臨床化学)
- 二級臨床検査士(微生物学)
- 細胞検査士
- 緊急臨床検査士
- 排尿機能検査士
- 日本不整脈心電学会心電図検定1級
- 日本不整脈心電学会心電図検定2級
- 日本不整脈心電学会認定心電図専門士
- 医療情報技師
- 臨床化学・免疫化学精度保証管理検査技師
- 特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者
- 有機溶剤作業主任者