●紹介患者さんに対する医療の提供
地域医療支援病院の中で特に大きな役割が、地域のかかりつけ医と連携を行い、紹介患者さんへの医療の提供です。地域医療支援病院はかかりつけ医から紹介状を渡された患者さんを積極的に受け入れ、適切な医療を提供しなければなりません。
治療が終了した患者さんは速やかにかかりつけ医への逆紹介します。ある程度の治療がひと段落した際も同様に、かかりつけ医に逆紹介をして継続的な治療体制を整えます。

●医療機器の共同利用の実施
地域医療支援病院では、院内の医療機器や必要設備を地域の医師・歯科医師などと共同利用することも求められています。当院は、地域のかかりつけ医と当院の主治医が共同診療を行い、患者さんに対して今後の治療方針を定める「開放型病床」を有し運用しています。

●救急医療の提供
地域医療支援病院に求められている重要な役割は救急医療の提供です。地域医療支援病院は、救急搬送された重症患者さんをいつでも受け入れられるよう、24時間体制で検査や治療の体制を整えなければなりません。
具体的には、重症患者さんの治療に必要となるICU・HCUや治療機器、さらに専任スタッフの設置が求められます。
当院では年間５,６００台以上の救急車を受けて入れています。

●地域の医療従事者に対する研修の実施
地域医療支援病院は、地域医療従事者の教育を目的とした研修や勉強会の開催も役割の一つです。医療機関との連携だけでなく、地域の医療従事者全体の質を向上する教育機関としての体制を整えることが求められています。